日ハム・伊藤「やりきれないシーズン」 沢村賞かけ先発も力投及ばず

2025/10/04 20:48 

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 ◇○ロッテ3―0日本ハム●(4日・ZOZOマリンスタジアム)

 8回7安打3失点。一般的に粘投とされる投球内容だが、日本ハムの伊藤大海の表情は曇っていた。自身初の沢村賞獲得へ向け、選考基準の一つの15勝目を懸けて先発したが、敗戦投手になり「全然うれしくないですね」。悔しさだけが残るレギュラーシーズン最終登板となった。

 四回に犠飛で先制を許すも、その後は走者を出しながら粘った。七回には3者連続空振り三振を奪うなど余力も十分だった。

 痛恨だったのが、新庄剛志監督が「(伊藤を)勝たせないといけない」と続投を決めた八回だった。2死一塁から適時三塁打を打たれ、さらに暴投で3点目も失った。

 沢村賞の七つの基準のうち、登板数25以上、奪三振150以上、勝率6割以上の3項目は既に達成していた。しかし、勝利数15以上にあと一つ届かず。試合前時点はクリアしていた防御率2・50以下も自責点3で2・52となってしまった。「自分が積み重ねてしまった失点。(15勝は)いきたかったですし、優勝もできなかった。やりきれないシーズンだった」と反省ばかりが口をついた。

 11日からはクライマックスシリーズ(CS)が始まる。自身の投球が勝敗を左右することは伊藤自身が最も理解している。「勝つしかない。気持ちを切り替えて頑張る」。悲願の日本シリーズ進出へ、北のエースが雪辱を期す。【牧野大輔】

毎日新聞

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