4番・郡司裕也、意地見せ 日本ハムに待望の先取点 CSファイナル

2025/10/17 21:18 

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 ◇○日本ハム6―0ソフトバンク●(17日・みずほペイ)

 クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ初戦から2連敗。2年連続での3連敗という屈辱が目前に迫った日本ハムで、とりわけ自分を責めている選手がいた。ここまで無安打だった郡司裕也だ。「今日打てんかったら、切腹ぐらいの覚悟」で挑んだ第3戦で、先制犠飛を含む2安打4打点と息を吹き返した。

 一回1死一、三塁の好機。「チャンスが追ってくる。いきなりか」という感覚で打席に立った。だが、落ち着いていた。事前の分析ではソフトバンク先発の上沢直之はフォークを多用する。カウント1―1から、そのフォークが高く甘く来たところをとらえて右犠飛。「冷静に打てた」と振り返った。

 郡司は「正直(スタメンを)外されるかな」と思っていたそうだ。だが、前夜、新庄剛志監督から交流サイト(SNS)でダイレクトメッセージ(DM)が届いた。「『今年は郡司がいなかったら……』と伝えてもらった。その覚悟を受け止め、意気に感じた」

 「4番・三塁」で臨んだこの日は六回にファイナルステージ初安打、七回には左中間へ走者一掃の3点適時二塁打を放った。「野球選手は『H』ランプがつけば変わってくる」と喜ぶ。

 この二塁打はチームとしても初の適時打。「僕がタイムリーを打てたんで、これをきっかけに一気にいければ」と語った郡司。ソフトバンクは目覚めさせてはいけない選手、打線を起こしてしまったかもしれない。【岸本悠】

毎日新聞

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