「足引っ張っていた」2年生が殊勲 帝京長岡が北信越制す原動力に

2025/10/19 19:20 

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 ◇秋季高校野球北信越大会決勝(19日・富山市民球場)

 ◇○帝京長岡(新潟3位)5―4日本文理(新潟1位)●(帝京長岡は初優勝)

 秋の北信越大会では初となった「新潟対決」。制したのは春夏通じて甲子園出場のない帝京長岡だった。

 殊勲の一打を放ったのは途中出場の富田惇紀(2年)だ。2―2の八回1死二、三塁。3ボールから、狙いを絞っていた真ん中付近にボールが来た。

 迷わずに強振した打球は右中間を破り、2点を勝ち越す適時三塁打に。スタメンは1年生7人が名を連ね、「2年生が足を引っ張っていた」との自覚があった。この日は七回に代打で登場し、そのまま左翼の守備に就いて迎えた2打席目だった。「自分が打って勢いづけられたのはよかった」と喜んだ。

 その後もスクイズで1点を加え、なんとかリードを守って逃げ切った。新潟大会準決勝ではコールド負けを喫していた日本文理を相手にリベンジを果たす勝利で、初めて北信越の頂点に輝いた。

 帝京長岡はプロ野球の日本ハムなどで投手として活躍した56歳の芝草宇宙(ひろし)監督が率いる。2023年秋と24年夏の新潟大会は準優勝、24年秋は3位、25年夏は4強など上位に進みながら、なかなか殻を破れずにいた。

 今秋はエース左腕・工藤壱朗を筆頭に1年生の活躍が目立ったが、ここぞの場面で結果を出した2年生の活躍もあって初優勝。芝草監督は「素晴らしい選手たちの躍動する姿を、頼もしくベンチから見ていた。本当にうれしい」と感慨深げに語った。【吉川雄飛】

毎日新聞

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