高鍋・NO8石川、亡き母へ「花園で年越せたよ」 高校ラグビー
◇全国高校ラグビー大会2回戦(30日・東大阪市花園ラグビー場)
◇○高鍋(宮崎)19―7松山聖陵●
◇高鍋・NO8石川晄ノ介選手(3年)
16大会ぶりの3回戦進出を決めると、喜びを分かち合った。高鍋は前回大会2回戦で大分東明と引き分け。抽選で次に進むことができず、負けずして花園を去った。
「ここを越えるためにみんなでやってきた」と充実感を漂わせ、さらに続けた。「お母さんに花園でプレーする姿と、花園で年を越すのを見せるのが目標でやってきたので」。涙が止まらなくなった。
2023年に他界した母嘉子さんは「自分をラグビーに導いてくれた恩人」だ。15年のワールドカップ(W杯)イングランド大会で躍動した日本代表・五郎丸歩さんのタックルを見て興味を持つと、高校時代にラグビー部のマネジャーだった嘉子さんが後押ししてくれた。
23年6月、嘉子さんが白血病であることが判明した。はじめは「少ししたら良くなるだろう」と思っていた。ところが、面会で病院を訪れると、嘉子さんの病状は深刻だった。現実として受け入れられず、病室で「ハグしようか」と言われても断ったこともあった。
高鍋が第103回大会(23年度)出場を決めた後、嘉子さんからLINE(ライン)が届いた。「今年は病気で花園に行けんけど、来年は家族全員で見に行くからね」という内容だった。しかしその年の12月15日、嘉子さんは容体が急変して息をひきとった。
直後のことを父晃さん(44)は鮮明に覚えている。「この先どうしたいかと聞くと、『ラグビーを続けたい』と言いました。嘉子もそれを望んでいる。『ラグビーを続けてくれ』と私も頼みました」
試合前には必ず母のLINEを見て「頑張ってくるね」と天に誓って試合に向かう。
松山聖陵のFWは大柄で手ごわかったが、60分間体を張り続け、勝利に貢献。「花園でのプレーを見たら『もうちょっと動かんね』って言われると思います」。愛のある「喝」はもう聞けないが、心に残っている。
大会後、実家の遺影にもう一度報告するつもりだ。「お母さんがおらんくて寂しいことはいっぱいあったけど、頑張っているから心配せんでいいよと言いたいです。やっと花園で年を越せたよ、とも」【林大樹】
-
トヨタ自動車、GMOは盤石オーダー ニューイヤー駅伝、元日号砲
「ニューイヤー駅伝inぐんま 第70回全日本実業団対抗駅伝競走大会」(日本実業団陸上競技連合主催、毎日新聞社・TBSテレビ・群馬県共催)は2026年1月1日午…スポーツ 3時間前 毎日新聞
-
日本記録保持者のプライド示す トヨタ・鈴木芽吹、ニューイヤー駅伝
2026年元日に群馬県庁を発着点に開かれる第70回全日本実業団対抗駅伝競走大会(ニューイヤー駅伝、毎日新聞社など共催)。エースの集う2区で注目されるのがトヨタ…スポーツ 3時間前 毎日新聞
-
活躍期待のフィギュア・ミラノ五輪代表 ペア男女でメダルラッシュを
2026年2月6日に開幕するミラノ・コルティナ冬季オリンピックでの活躍が期待されるフィギュアスケートの日本代表。最終選考会の全日本選手権(25年12月)の結果…スポーツ 4時間前 毎日新聞
-
115失点の飯田 選手たちが大粒の涙流した理由 高校ラグビー
◇全国高校ラグビー大会2回戦(30日・東大阪市花園ラグビー場) ◇●飯田(長野)0―115目黒学院(東京第1)○ どれだけトライを奪われ、点差が離れても、…スポーツ 5時間前 毎日新聞
-
「勝者も敗者も…」大分東明は今年も抽選で次戦へ 高校ラグビー
◇全国高校ラグビー大会2回戦(30日・東大阪市花園ラグビー場) ◇△大分東明26―26中部大春日丘(愛知第1)△ 引き分けで終わった後、より笑顔が見えなか…スポーツ 5時間前 毎日新聞













