完勝で初栄冠のGMO「青学の『付属』じゃない」 ニューイヤー駅伝
◇第70回ニューイヤー駅伝(1日、群馬県庁発着=7区間100キロ)
◇優勝=GMOインターネットグループ(4時間44分0秒、大会新記録)
フィニッシュの瞬間、アンカーのルーキー、鶴川正也選手は右人さし指を突き上げた。「圧倒的ナンバーワン」を会社全体の信条とするGMOインターネットグループが、言葉通りの完勝で初の栄冠を手にした。
盤石の展開を築いたのは、最長2区・今江勇人選手の働きが大きかった。
トップと5秒差の9位でたすきを受けると早々に先頭集団に食い込み、レースを引っ張った。吉田響選手(サンベルクス)、平林清澄選手(ロジスティード)の注目ルーキーと先頭を交代し合う展開で、仕掛けたのは最終盤の20キロ過ぎだった。
「フレッシュな2人の力を借りた」。2024年大会から新エース区間となった2区を3年連続で託された27歳は一瞬で勝負どころを見いだし、2位に6秒差をつけてトップに立った。
続く3区の鈴木塁人(たかと)選手は、優勝候補のトヨタ自動車の追い上げを警戒し、「どれだけ差をつけるかを意識した」。区間序盤からハイペースで飛ばし、2位との差を35秒まで広げた。
手綱は緩めない。
レース前は、4区終了時に20~30秒差で先頭を追い、5区の新人、太田蒼生(あおい)選手で逆転する算段だった。想定外のリードにも太田選手は「予定通り突っ込んで優勝を確実にしていこう」と攻めのレースを遂行した。区間新記録の快走で1分18秒のリードを作り、勝利を決定づけた。
大学駅伝界を席巻する青山学院大の原晋監督が16年の創部当初からスタッフを務める。今回のオーダーも鈴木選手や太田選手ら7選手中4選手が青学大出身で、箱根駅伝で総合優勝に貢献してきたスター選手だ。それでも、関係者は「青学の『付属チーム』じゃないという思いでチームを作ってきた」と明かす。
象徴的な存在が、今江選手だ。千葉大大学院出身でシステムエンジニア志望だったが、あえてスター集団に飛び込み、1万メートルで日本代表クラスの実力者になった。
実業団を渡り歩き、個性派集団の調整役を自任する伊藤公一監督は「(このチームは)常に勝つか負けるかだけなので」と結果第一のチームにあって緊張感を忘れない。
青学大OBと他校出身者が融合して真のチームとなった今、目指すは長きにわたるナンバーワンだ。【岩壁峻】
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