安青錦、師匠の締め込みで2回目の賜杯 綱取りへ意欲 大相撲初場所
◇大相撲初場所千秋楽(25日、東京・両国国技館)
◇優勝決定戦 ○安青錦 首投げ 熱海富士●
優勝が懸かっていようが、やることは決まっている。だから心は動じない。新大関・安青錦が熱海富士との決定戦を制し、早くも2回目の賜杯だ。
本割で琴桜を退けると、支度部屋に戻り、じっと目を閉じて自分の世界に入った。優勝決定戦は低く当たり、右でまわしを取った。かいなを抱え込んで胸を合わそうとする熱海富士に起こされかけたその瞬間、安青錦は左から首を巻いて投げ、勝負あり。鮮やかな逆転で巨体を転がした。
今場所も低い姿勢で攻め立てる姿勢が光った。だが、八角理事長(元横綱・北勝海)は手の使い方も評価する。特に左だ。
「力が強いから左が入ると相手は動けなくなる」。昨年のように内むそうで白星を挙げることはなく、大半の白星は寄り、押しでつかみ、相撲の幅が広がっていることも印象づけた。
熱気に満ちた幕内終盤の土俵で連日力を発揮できるのは、稽古(けいこ)を重ねてきたからに他ならない。今場所はその自負に加えて心のよりどころもあった。
青の締め込みを12日目から黒に変えた。もともと師匠の安治川親方(元関脇・安美錦)が締めていたものだ。
場所中に変えるのは異例だ。理由について大関は「特にない」と多くを語ることはなかった。しかし、師匠は「一緒に戦っている気になる。締め込みで少しでもほっとするなら、変えてもいいのかなと」とうれしそうな表情を浮かべていた。
番付を駆け上がってきた大器は、新大関として賜杯を抱き、3月の春場所は横綱昇進に挑む。綱取り場所に向けて、安青錦は「今場所に負けない成績を出せるように」と誓う。それを果たした時、最高位が待っている。【黒詰拓也】
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