全米鉄鋼労働組合、USスチール買収阻止を称賛 「正しい行動」

2025/01/04 11:03 

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 全米鉄鋼労働組合(USW)のデビッド・マッコール会長は3日、「バイデン大統領の決定を歓迎する。組合員や国家安全保障にとって正しい行動であることに疑いの余地はない」との声明を出し、バイデン氏のUSスチール買収中止命令を称賛した。

 マッコール氏は「何十年もの間、不当廉売(ダンピング)で米国産業を弱体化させてきた」と日本製鉄を一方的に批判。「USスチールは強い企業であり続けられる。我々は取締役会に対し、利益を上げ続けるのに必要な措置を講じるよう求める」とUSスチール単独での生き残りを模索するよう求めた。

 さらに「強い鉄鋼業を維持するため大胆な行動をとるバイデン氏の意思に感謝する。USスチールは将来にわたり、良質な雇用と健全な地域社会、強固な国家安全保障を支え続けると確信している」とした。

 昨年11月の米大統領選では、USWの集票力に期待して、共和党のトランプ次期大統領と、民主党のバイデン氏後継候補が競い合うように、日鉄のUSスチール買収に厳しい姿勢を示した。【ワシントン大久保渉】

毎日新聞

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