万博「赤字になったらどうにもならん」関経連会長、チケット購入発破
関西の政財界関係者が集まる年始恒例の「大阪新年互礼会」が6日、大阪市内であった。4月13日の開幕まで100日を切った2025年大阪・関西万博の成功に向け、オール大阪で取り組むことを確認。課題の機運醸成やチケットの購入も一丸となって、スパートをかけることを誓った。
互礼会には経済人ら約2000人が出席し、今年は万博の話題一色に染まった。大阪商工会議所の鳥井信吾会頭(サントリーホールディングス副会長)は、巳(み)年にちなみ「万博が今年のえとにふさわしく、日本経済の再生と成長につながってほしい」とあいさつ、オール関西で成功させる必要性を訴えた。
関西経済連合会の松本正義会長(住友電気工業会長)は「万博を成功させ、昔大きな力を持っていたような『大大阪』『大関西』への扉を開く」と強調、チケットが前売り目標の1400万枚の約半数にとどまる現状を念頭に「チケットを買ってください。赤字になったらどうにもならん」と発破をかける一幕もあった。
その後、鳥井会頭は記者団に「参加国のやる気は満々だ。日本での盛り上がりをつくっていくことが重要だ。老若男女に万博の価値や内容を知ってもらうことがこれからのポイントになる。経済効果だけではなく、最先端技術や各国の文化、考え方に触れるという精神的な価値が大阪や関西の将来につながっていく」と話した。
また、記者団から毎年恒例の「今年の漢字1文字」を問われた吉村洋文・大阪府知事と横山英幸・大阪市長は「博」と「夢」をそれぞれ色紙に記入して披露した。吉村知事は「万博を成功させたいという思いで選んだ。広がる意味もあるので、大阪の素晴らしさが世界に広がってほしい」と説明。横山市長は万博会場の夢洲(ゆめしま)をかけて「万博で夢がかなう、夢に出会う。夢がある万博を開催したい」と力を込めた。【東久保逸夫、妹尾直道】
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