トランプ氏、自動車部品の関税免除を示唆 米自動車メーカー支援

2025/04/15 10:28 

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 トランプ米大統領は14日、自動車に対する関税の適用除外を検討する考えを示した。トランプ氏は関税引き上げで各社の生産拠点をメキシコ、カナダなど海外から米国に移すよう求めているが、切り替えには一定の時間が必要なため、自動車部品が適用除外の対象になる可能性がある。

 トランプ氏は、ホワイトハウスで記者団から、どの分野での関税の適用除外を検討しているか質問され、「カナダやメキシコなどで製造されていた部品を(米国産に)切り替えている自動車会社を支援するための何かを考えている」と説明。「彼らは米国で生産しようとしているが、それには少し時間がかかる」と述べた。具体的な支援策は明らかにしなかったが、米メディアでは自動車部品に対する関税適用除外の可能性が指摘されている。

 トランプ政権は海外で生産された自動車と主要な自動車部品に対し、原則25%の追加関税を発動。米自動車メーカーなどは、事実上ゼロ関税で輸出入できていた「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」を前提に3カ国一体で生産拠点を築いており、トランプ関税は各社の経営に大きな打撃を与えるとみられている。

 トランプ氏は関税が課されない米国への生産移管を求めているが、「設備投資には3~4年の期間が必要。現実的ではない」(自動車アナリスト)との見方も出ている。【ワシントン大久保渉】

毎日新聞

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