「税関相談官」、長崎から熊本に移転 全国的にも異例の対応

2025/04/25 06:45 

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 半導体関連企業の集積などに伴う輸出入の増加を見込み、長崎税関は24日、熊本出張所(熊本市西区)に常設の相談窓口を開設した。関税の分類や通関手続きなど利用者ニーズに幅広く対応する。

 長崎税関は熊本、鹿児島両県を含む九州西部を管轄している。熊本県では半導体受託製造の世界最大手「台湾積体電路製造」(TSMC)の進出を機に半導体関連企業の集積が進み、関連資機材の輸出入増加が見込まれている。さらに農林水産物の取引も増加する見通しで、常設の相談窓口を設けて適正な通関の維持や貿易円滑化につなげる目的で設置した。

 また、窓口の開設に合わせて「税関相談官」の勤務地を長崎市出島町の本関から熊本出張所へ移した。全国的にも異例の対応といい、本関の相談態勢を維持しつつ、ホームページでも相談を受け付ける。

 記者会見した正海伸幸・税関長は「今後の相談需要の増加を見込み先手を打った。利用者視点に立った行政サービスの向上や貿易の発展につなげたい」と話した。【山口桂子】

毎日新聞

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