米財務長官ら中国と関税問題を協議へ 第2次トランプ政権発足後初

2025/05/07 10:13 

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 ベッセント米財務長官は6日、米メディアに対し、訪問先のスイスで中国側の担当者と10、11日に会談すると明らかにした。米中で報復措置の応酬となっている関税問題について協議する。第2次トランプ政権発足後に米中の閣僚級が対面で関税問題を協議するのは初めてとみられる。

 中国外務省も7日、何立峰副首相が9日から12日までのスイス訪問中にベッセント氏と会談するという報道官談話を発表した。

 ベッセント氏は、通商代表部(USTR)のグリア代表と8日にスイスを訪れる。ベッセント氏は声明で「経済安全保障は国家安全保障であり、トランプ大統領は、より強く豊かな米国のため国内外で先頭に立っている」と主張。「生産的な話し合いで国際経済システムの再均衡を図り、米国の利益に資することを期待している」と強調した。

 トランプ政権は「相互関税」などで中国に対し、145%の追加関税を発動。中国側も125%の報復関税を課しており、両国の貿易が事実上ストップする事態となっている。ベッセント氏は現状は「持続不可能」として、中国側と交渉する考えを示していた。

 一方、中国商務省は2日に「米国が交渉開始を求めて接触してきており、現在(内容を)精査中だ」と発表。交渉を始める前提として「一方的な関税措置の誤り」を正すことを求めていた。

 ベッセント氏ら米国側は、スイス大統領とも会談する予定。【ワシントン大久保渉、北京・松倉佑輔】

毎日新聞

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