自民・西田氏のひめゆり発言、批判相次ぐ 公明も撤回と謝罪要求

2025/05/07 20:03 

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 第二次世界大戦末期の沖縄戦で動員された学生や教員を慰霊する「ひめゆりの塔」(沖縄県糸満市)の展示を巡り、自民党の西田昌司参院議員が歴史を書き換えていると発言したことを受け、他党からは批判の声が相次いだ。

 公明党の西田実仁幹事長は7日、自民の森山裕幹事長との会談で発言の撤回と謝罪を求めた。「ひめゆり学徒隊」として動員された学生らの展示を見た経験を踏まえ、「学徒の皆さんの苦しみ、当時の血のにじむような思いを証言された資料館だ。私が受けた思いは(自民の)西田氏が言うものとは真逆だ。断じて容認できない」と指摘した。公明党沖縄県本部も同日までに、発言に抗議する声明を出した。

 自民側は、西田昌司氏の講演があったシンポジウムを共催した自民沖縄県連から、早急に発言内容などを聴取すると応じた。

 一方、立憲民主党の斎藤嘉隆参院国対委員長は7日、自民の石井準一参院国対委員長と会談。関係者によると、斎藤氏は、西田氏の発言について「大変遺憾だ。公職にある人間が、ひめゆりの塔にある展示を捏造(ねつぞう)だというのは、言っていいことではない」と抗議した。立憲の小川淳也幹事長は記者会見で「極めて不適切だ。しっかり説明責任を果たしてもらいたい」と語った。

 共産党の小池晃書記局長は「言語道断の暴言、妄言であり、直ちに謝罪し撤回すべきだ」と述べた。【野間口陽、安部志帆子】

毎日新聞

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