ベア検討は「賃金交渉のスタンダード」 経団連、今春闘方針に明記
経団連は20日、2026年の春季労使交渉(春闘)で経営側の交渉指針となる「経営労働政策特別委員会報告(経労委報告)」を発表した。賃金引き上げについて、力強いモメンタム(勢い)の「さらなる定着」を掲げ、物価や金利が上がり続ける中でも実質賃金のプラス転換を狙う姿勢を鮮明にした。
そのため特に重視するのは、基本給を底上げするベースアップ(ベア)だ。
25年の経労委報告はベアを「念頭に置いた検討が望まれる」としていたが、今回はさらに踏み込み、ベアの検討は「賃金交渉のスタンダード」だと明記した。経団連によると、賃金は上がっていくものだととらえ、単年度ではなく中長期でベア検討を続けるべきだとの意味を込めたという。
東京都内で記者会見した経労委の長沢仁志委員長(日本郵船会長)は、「日本経済を強くするには労働者の賃金が上がらないといけない。経団連からのメッセージだ」と述べた。
トランプ米政権の関税措置や中国との関係悪化などもあり、日本企業を取り巻く環境は不安定だが、08年のリーマン・ショックや11年の東日本大震災のような大規模な危機が起きない限り、経営者にベアを含めた賃上げを求めていく構え。ただし一律の引き上げに限らず、仕事の役割や貢献度などに応じた引き上げも選択肢だとしている。
経団連によると、25年春闘の大企業賃上げ率は5・39%と2年連続で5%を上回った。連合は26年春闘の目標を前年に続き5%以上と定めており、大企業を中心に経営トップからは同程度以上の賃上げを表明する声が上がり始めている。
ただ、厚生労働省の毎月勤労統計によると、物価の変動を考慮した1人当たりの実質賃金は、直近の25年11月まで11カ月連続でマイナスに沈んでいる。プラスに転じるには、十分な賃上げに加えて、政府・日銀の経済政策により物価上昇が抑えられることも重要だ。
国内で雇用の7割を占める中小・小規模事業者への賃上げの波及も欠かせないが、人手不足を補うため業績にかかわらず賃上げしてきた企業も少なくない。「賃上げ疲れ」も指摘されるなか、今回の経労委報告では中小企業の持続的賃上げに必要な具体策や、原資となる価格転嫁の現状についての記述も充実させた。
中小企業が自ら「稼ぐ力」を付けるだけでなく、仕事を発注する側の大企業が価格交渉の申し入れに誠実に応じたり、人材確保やデジタル化を支援したりすることが重要だとしている。
長沢委員長は「価格転嫁が徹底されているかは非常に疑問だ。(企業には)しっかりやってもらいたい」とくぎを刺した。【加藤美穂子】
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