原油高の影響、市バスにも 4月分燃料価格が直近の2倍 名古屋

2026/04/02 16:17 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 名古屋市は、4月分の市バス燃料の軽油を、直近価格の2倍の高値で購入した。2月末の米国、イスラエルのイラン攻撃に端を発した原油高騰の影響を受けたもので、倍の価格での購入は「ここ数年にないレベル」(市交通局)という。市バス事業は赤字を抱えており、調達価格の上昇が厳しい経営状況に追い打ちをかけている。

 軽油の購入は、原油の市場価格と連動させるため、3カ月単位で一般競争入札を実施している。3月23日に3カ月分の軽油計約3900キロリットルを対象に一般競争入札が行われたが、辞退する社などが出て予定価格内で入札する業者がおらず、不調に終わった。

 これを受け随意契約により、商社と4月分のみ1リットル当たり199円(消費税別)で購入する契約を4月1日に締結した。直近までの価格は約100円(同)で倍の価格となった。

 随意契約は中東情勢や原油価格の先行きが見えない中、長期契約を結ぶリスクを踏まえ、1カ月分のみの契約となった。市交通局は「今後の状況を注視しながら、どういった形で安定的に安価な契約ができるか検討していく」としている。

 市交通局によると、2024年度の市バスの1日当たり乗客数は31万人。前年度から1万人増で、近年は増加傾向という。しかし、資材価格高騰などによる経費増が影を落とす。経営改善に取り組んでいるものの、過去に生じた赤字の蓄積である累積欠損金は357億円(24年度)にのぼり、「非常に厳しい経営状況」(市交通局)が続いている。【岡村恵子】

毎日新聞

経済

経済一覧>