新型コロナ基金、全国13県で50億円滞留 検査院の調べで判明

2026/10/15 17:19 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 新型コロナウイルス関連の臨時交付金を積み立てた全国13県の基金に、使用見込みのない余剰な資金約50億円が滞留していることが会計検査院の調べで判明した。検査院は総務省に対し、各自治体に余剰分について国庫返納手続きをさせるよう求めた。

 基金を巡っては、検査院が2025年12月に国内の254基金が23年度時点で総額20兆円超を保有している実態を公表し、使用見込みのない資金の国庫返納を求めていた。また政府は今月、消費税減税の財源を捻出するため、関係閣僚会議で基金の見直しを進める方針を提示。基金に関する議論が活発になっている。

 検査院が調査の対象としたのは、新型コロナや物価高などに対応するための地方創生臨時交付金によって積み立てられた基金。地方経済や住民生活を支援して地方創生を図るといった目的で、国が全国の自治体に交付していた。

 自治体は、積み立てた基金を複数年度にわたって取り崩しながら事業を実施。中小企業などが金融機関から融資を受けやすくするよう、信用保証料の補助などに充てていた。

 検査院は22~24年度に積み立てられた基金を保有する18県を対象に調べた。

 一般的に基金には運用や活用をやめる「終期」が定められており、今回調査対象となった基金は原則積み立てから6年で終期を迎えるよう定められている。交付金の積み立て年度ごとに将来的な使用見込みが算出でき、余剰があるかを確認した。

 調査の結果、金融機関から中小企業などに対する融資額が、基金積立時の見込みを下回ったことなどから、26年度以降に使用見込みがない基金残高が13県で計49億6103万円に上ると判明。積み立て年度ごとではなく基金残高を合算で管理していたことで、余剰の有無を十分に確認できない自治体もあった。

 検査院は総務省に「各県の基金規模が過大となっていないか十分に確認できていない」などと指摘。総務省の担当者は「検査院の指摘を受け、適切に対応する」と語った。【山田豊】

毎日新聞

経済

経済一覧>