トヨタ、ダイムラートラック、三菱ふそう、日野、「三菱ふそうと日野」の統合に関する最終合意を…

2025/06/11 11:42 

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(左から)トヨタ自動車 代表取締役社長・CEO 佐藤 恒治、日野自動車 代表取締役社長・CEO 小木曽 聡、新統合持株会社CEO 兼三菱ふそうトラック・バス 代表取締役社長・CEO カール・デッペン、ダイムラートラック社 CEO カリン・ラドストロム

 トヨタ自動車は10日、ダイムラートラック社(以下/ダイムラートラック)、三菱ふそうトラック・バス(以下/三菱ふそう)、日野自動車(以下/日野)、トヨタ自動車(以下/トヨタ)が、三菱ふそうと日野を統合するための最終合意(DA)を締結したことを発表した。

【貴重写真】調印する4社の代表

 合意した項目は「三菱ふそうと日野は対等な立場で統合し、商用車の開発、調達、生産の分野で協力」「新会社は三菱ふそうと日野を100%子会社とする持株会社として26年4月に事業開始を目指す」「ダイムラートラックとトヨタは、統合された三菱ふそうと日野の(上場)持株会社の株式をそれぞれ25%保有することを目指す」「持株会社は三菱ふそうと日野の株式を100%保有する予定」「持株会社は東京証券取引所プライム市場への上場を目指す」「新会社代表者 : カール・デッペン」「本社所在地 : 東京(日本)」。

 新会社名称を含む、協力の範囲や内容についての詳細は、今後数か月の間に発表予定とし、本件は、関連する取締役会の承認を経た上で、株主や当局の承認をもらうことを前提に進めていく。

 今回の発表については、「商用車は、人や物の移動を通じて日常生活を支えるものであり、『社会インフラ』とも呼べる重要なモビリティです。これまで『移動を通じて、豊かな社会に貢献したい』という共通の想いのもと、商用車の未来をつくる道を模索してきた4社は、協力関係をさらに進め、本日、新たな段階に入ったことを公表しました」としている。また、「三菱ふそうと日野の統合により、両社は、開発・調達・生産などの領域で事業効率の向上を図ります。これにより、日本の商用車メーカーとしての競争力をさらに高め、日本およびアジアの自動車産業の基盤を強化することを目指します」と、より強固な体制を作るうえでの統合だったことを強調した。

 新会社については、「カーボンニュートラルや物流効率といった商用車に関する課題の解決に取り組むことで、お客様やステークホルダーの皆さま、そして自動車産業に貢献してまいります」とし、「加えて、持続可能で豊かなモビリティ社会の実現の創造に向けて、水素をはじめとしたCASE(コネクティッド、自動化、シェアリング、電動化)技術開発を通じてグローバルに商用車ビジネスの強化を図ってまいります」と説明した。

■各社トップのコメント

▼トヨタ自動車 代表取締役社長 佐藤恒治
私たちは、「未来はみんなでつくるもの」だと思っております。本日の最終合意は、ゴールではなく、スタートです。引き続き、持続可能なモビリティ社会を目指して、「商用車の未来をともにつくる」ために、4社で、力を合わせて取り組んでまいります。

▼新会社CEO 兼 三菱ふそうCEO カール・デッペン
本日は、すべてのステークホルダーの皆様にとって素晴らしい一日となりました。私たちは、それぞれの強みを結集することで、業界の未来を形づくろうとしています。信頼されてきた2つのブランド、そして両社のリソース、能力、専門性を結集することで、これからの時代の輸送ニーズにこれまで以上に的確に応えることができるようになります。新会社の代表に任命されたことを光栄に感じ、身の引き締まる思いです。この役割を任せていただいたトヨタとダイムラートラックの信頼と支援に深く感謝しています。

▼日野自動車 代表取締役社長 小木曽聡
この4社の協業はまさに「千載一遇の機会」です。事業上のシナジーに加えて、異なる文化・風土が出会い融合することによるシナジー効果は計り知れません。同じ志のもとで共感しあい世の中に貢献していく、強くしなやかなチームとなることを確信しています。日本に根差した新しい商用車の会社として、より良い未来を共に創り上げていきます。

▼ダイムラートラック CEO カリン・ラドストロム
三菱ふそうと日野の統合は、まさに歴史的な出来事です。私たちは、強力な2つのパートナーを結びつけることで、より一層強力な企業を生み出し、輸送における脱炭素化を推し進めてまいります。三菱ふそうと日野自動車が一緒になることで、規模の活用、という大きな可能性があります。規模は私たちの産業における技術的変革において勝利するための鍵となるのです。
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