Netflix、“ハリポタ”“DC”の米ワーナーの事業を買収へ 劇場公開作品は継続の方針

2025/12/06 00:49 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Netflix はワーナー・ブラザースの現行事業を維持し、映画の劇場公開を継続する方針

 世界最大級の動画配信サービスを提供する米国の「Netflix」は現地時間5日、メディア大手の「Warner Bros. Discovery」から110年以上の歴史をもつワーナー・ブラザースの映画などを制作するスタジオ事業と、動画配信事業(HBO Max、HBO)を買収することで最終合意したと発表した。

【動画】Netflixの人気シリーズ『ストレンジャー・シングス』は完結へ

 企業価値は約827億ドル(株式価値720億ドル)、日本円で約12兆円(約11兆1600億円)にのぼる。『ゲーム・オブ・スローンズ』や『ハリー・ポッター』シリーズ、DCユニバース作品など、数多くの世界的フランチャイズがNetflixのライブラリーに加わることになる。

 Netflixのテッド・サランドス共同CEOは、「ワーナー・ブラザースの永続的価値を持つ作品群と、Netflixの世界的リーチが組み合わさることで、次の世紀のストーリーテリングを形づくる大きな力になる」と声明を発表した。

 買収後もワーナー・ブラザースの現行オペレーションを維持し、映画の劇場公開戦略も継続するとしている。HBOおよびHBO Maxのブランドも存続させ、両社の“補完関係”を強化するとしている。

 Netflix加入者は今後、ワーナー・ブラザースおよびHBOが保有する豊富な作品ラインナップを視聴できるようになり、サービス全体の価値向上が見込まれる。

 さらにNetflixは、米国内での制作能力を大幅に拡大し、長期的なオリジナルコンテンツへの投資規模を増やす計画だ。世界的IPを扱う機会が広がることで、クリエイターにとっても新たな制作環境が整うと強調している。

 Netflixとワーナー・ブラザースという米国エンターテインメント界の二大勢力の統合によって、ストリーミングから劇場映画、テレビネットワークまでを包括する“巨大エンタメ企業”が誕生することになる。Disney、Amazon、Appleなど、業界内の競争環境にも大きな変化をもたらしそうだ。
ORICON NEWS

エンタメ