トランプ氏 ロシアにも権益譲渡要求 停戦仲介の「見返り」

2025/02/25 07:40 

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 トランプ米大統領は24日、ウクライナの戦争終結に向けロシアのプーチン大統領と経済開発に関する協議を進めていると明かした。停戦仲介の「見返り」として、ウクライナに対してと同様に、レアアース(希土類)の権益などを要求しているとみられる。

 トランプ氏は自らが運営するソーシャルメディアに「プーチン大統領と戦争終結に関して真剣な議論をしている。米国とロシアの間で結ぶであろう、経済開発に関する取引についてもだ」と投稿。「協議は非常に順調に進んでいる」と強調した。

 トランプ氏はその後、記者団の質問に「彼らは大量のレアアースを持っている。私たちが利用できる貴重なものだ」と述べ、ロシア国内に埋蔵されているレアアースが目的と説明。「私たちが一番にやりたいのは戦争を終わらせることだ。ウクライナと同様にロシアとの経済開発に関する協議でも我々が望むものを手に入れられれば、それは可能だ」と述べた。

 トランプ氏はウクライナに対してもレアアースを含む鉱物資源などの権益譲渡を要求している。

 米欧日は2022年2月のウクライナ侵攻後、ロシアに厳しい経済制裁を科し世界経済からの孤立化を図ってきた。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは「経済取引は、これまでの政策を完全に覆すものとなるだろう」と論評している。【ワシントン大久保渉】

毎日新聞

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