プーチン氏「選挙したくないから」 交渉禁じたゼレンスキー氏に

2025/02/25 12:10 

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 ロシアのプーチン大統領は24日、ウクライナのゼレンスキー大統領が、大統領選を実施したくないことを理由にプーチン氏との和平交渉を避けていると主張した。その上で、選挙を行えばゼレンスキー氏が勝利する可能性は「全くない」と述べた。国営テレビのインタビューに答えた。

 ゼレンスキー氏はロシアがウクライナで「特別軍事作戦」を開始した後の2022年10月、プーチン氏との交渉は「不可能」とする法令に署名。ウクライナ東・南部の併合を一方的に宣言したプーチン氏に対して徹底抗戦する構えを示した。また、ゼレンスキー氏の大統領任期は昨年5月までで、現在、大統領選は戒厳令下で延期されており、プーチン氏はゼレンスキー氏の大統領としての正当性を否定している。

 プーチン氏は、法令がプーチン氏との交渉を禁じていることに言及し、ゼレンスキー氏が「交渉を避けている」と批判。「交渉が始まれば戒厳令が解除され、選挙を実施しなければならないからだ」と述べた。その上で「ゼレンスキー氏が(ウクライナの)軍隊や社会、国家を衰退させている要因だ」と話した。

 また、ウクライナ和平を巡ってロシア寄りの発言を繰り返し、ウクライナに大統領選の実施を迫る米国のトランプ大統領についても言及。「トランプ氏もこのことを理解した上で(ゼレンスキー氏に)選択を迫っている。彼はウクライナを巡る状況を正常化し、国家存続の条件を整えたいと思っている」と述べた。【モスクワ山衛守剛】

毎日新聞

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