ウクライナ停戦巡り、米露外相が協議か 関係改善へやり取り活発に

2025/03/16 14:03 

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 米国のルビオ国務長官は15日、ロシアのラブロフ外相と電話協議した。両国は2022年のウクライナ侵攻を受けて関係が冷え込んでいたが、2月のサウジアラビアでの高官協議で関係改善に向けてかじを切った。米国務省によると、今回の協議では、引き続き意思疎通の回復に向けて取り組むことで合意し、ウクライナとの停戦についても話し合ったとみられる。

 発表によると、両氏は、サウジでの会合で合意した戦争終結に向けた協議枠組みなどについて、フォローアップとして「次のステップ」を議論した。

 米露は、既にウクライナが同意している30日間の一時停戦について話し合いを進めている。停戦の実現に躍起なトランプ米大統領はロシアにも受け入れるよう強く求めているが、プーチン露大統領は即時の停戦に否定的だ。13日にはウィットコフ米中東担当特使がモスクワでプーチン氏と会談しており、両国のやり取りが活発になっている。

 また国務省によると、今回の電話協議では、米軍によるイエメンの親イラン武装組織フーシ派の拠点への空爆も取り上げ、ルビオ氏は紅海でのフーシ派による米軍や商船などへの攻撃は容認できないと伝えた。

 一方、トランプ氏は15日、自身のSNS(ネット交流サービス)で、ウクライナ・ロシア担当特使のケロッグ氏について「ウクライナ担当特使」としたと明らかにした。

 欧米メディアによると、ロシア側はケロッグ氏が「ウクライナ寄り」だと見ており、和平に向けた交渉に関与しないよう求めていたという。トランプ氏はロシアに配慮し、ケロッグ氏の役割を「ウクライナ」に限定した模様だ。ケロッグ氏の娘は、ウクライナを支援する慈善団体の幹部として知られている。【ワシントン松井聡】

毎日新聞

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