トランプ米大統領は１４日、自身のＳＮＳ（ネット交流サービス）で、ロシアとウクライナの戦争が終わる可能性について、「非常に高い」と主張した。ウィットコフ米中東担当特使がプーチン露大統領と１３日に会談したことを念頭に、「とても生産的な協議を行った」と説明した。

　ルビオ米国務長官によると、米側は今週末にも会談の内容について協議し、トランプ氏が「次のステップ」を決定するという。

　露メディアなどによると、ウィットコフ氏は１３日にモスクワを訪問し、プーチン氏と会談した。プーチン氏は会談前、米とウクライナが合意した３０日間の一時停戦について、即時の受け入れには否定的な考えを示していた。だがトランプ氏はＳＮＳへの投稿で、「この恐ろしい流血の戦いが終結する可能性が非常に高い」と述べ、手応えを強調した。

　またトランプ氏は、ロシア軍が露西部クルスク州で、越境攻撃中のウクライナ軍に対して反撃を強めていることを踏まえ、「数千人のウクライナ軍が包囲され、非常に悪い状況に置かれている」と指摘。プーチン氏に「彼らの命を助けるよう求めた」と説明した。

　ルビオ氏は１４日、主要７カ国（Ｇ７）外相会合で訪れているカナダで、ウィットコフ氏とプーチン氏の会談について、「非常に前向きで生産的だったと感じている」と明かした。「慎重ながらも楽観的になる理由がある」とも語った。

　一方で、「依然として難しく、複雑な状況であるとも理解している。我々は少なくとも戦争終結に向けて一歩を踏み出したと感じているが、まだ道のりは長い。ロシアだけでなく、ウクライナも受け入れられるものでなければならない」とした。【ワシントン松井聡】