白神ウインド風力発電が完成 25基 「安定した発電実現したい」

2025/03/15 14:11 

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 秋田県能代市と八峰町で建設が進められていた「白神ウインドパワー風力発電所」の建設工事が完成し、事業関係者による式典が14日、同市で開かれた。秋田沖では大型風力発電事業が進んでおり、洋上と陸上の風力発電による地域経済の活性化に期待が高まる。

 完成したのは出力4200キロワットの風車、計25基。県内外の18社と能代市が出資する白神ウインド合同会社(同市)が2022年7月に着手し、海岸部に12基、内陸部に13基を設置。3月1日から順次運転を開始している。

 白神ウインド社によると、一般家庭7万世帯分をカバーでき、固定価格買い取り制度(FIT)で全量を東北電力ネットワークに売電する。また、内陸部には農山漁村再生可能エネルギー法を活用し、風車からの排熱を地域の農業施設に供給する態勢を整え、通年で農業を支援する。総事業費は約380億円。

 式典では佐竹敬久知事と自治体、事業関係者らが通電式に臨み、白神ウインド社の大森三四郎・代表職務執行者が「渡り鳥に配慮するなど自然との調和を図りながら、安定した発電事業を実現していきたい」とあいさつした。

 出席者らは式典に先立ち、バスで施設を視察した。【田村彦志】

毎日新聞

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