プーチン氏「投降なら生命保証」 トランプ氏に譲歩、ウクライナ巡り

2025/03/15 09:49 

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 ロシアのプーチン大統領は14日、露西部クルスク州への越境攻撃に参戦しているウクライナ兵について、「武器を捨てて投降すれば生命を保証する」と述べた。同州内のウクライナ兵が劣勢にあるとして、助命を求めたトランプ米大統領の呼びかけに応えた形だ。

 プーチン氏は政府高官が参加する安全保障会議で、「人道的配慮を求めるトランプ氏の呼びかけを理解している」と述べ、ウクライナ兵が投降すれば適切な待遇を保証すると強調した。停戦を巡る米露間の協議が続く中、露側の条件への配慮を求める狙いもあるとみられる。

 一方、プーチン氏はウクライナ指導部に対しては「トランプ氏の呼びかけを効果的に実現するため、部隊に投降命令を出す必要がある」と主張した。

 露軍は今月に入りクルスク州で攻勢を強めており、12日時点で、制圧された約9割の土地を奪還している。プーチン氏は12日、越境攻撃に関わったウクライナ兵について「テロリスト」として扱うことを明言。外国人傭兵(ようへい)についても、捕虜を人道的に扱う「ジュネーブ条約」の対象外とするとし、厳しい態度で臨む考えを示していた。【モスクワ山衛守剛】

毎日新聞

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