ミャンマー地震、建物被害の要因は…「パンケーキクラッシュ」発生か

2025/03/30 19:10 

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 ミャンマー中部で28日に発生したマグニチュード(M)7・7の地震では、震源地に近いマンダレーで、多くの建物が崩壊している。防災科学技術研究所の佐藤栄児・主任研究員(振動工学)は「今回の地震は震源が浅いという情報があり、地表レベルでかなり揺れたと予想される。日本と比べて建物の耐震性が脆弱(ぜいじゃく)とみられ、震源近くでは揺れ始めて30~40秒ほどで、あっという間に建物が崩れたのではないか」と推測する。

 佐藤さんは、現地の写真などから地震によって建物の1階が潰れ、それに伴い上層階が落下して積み重なるように崩壊する現象「パンケーキクラッシュ」が起きた可能性を指摘する。「本来なら建物を支えるはずの1階から崩れ、建物全体が押し潰されている。建物の鉄筋がむき出しになるほど激しく崩壊しており、逃げることはおろか救出作業も難航することが予想される」と話す。

 さらに地震の規模から今後も揺れが続くことが予想されるとし、「28日の地震で倒壊しなかった建物も不安定になっているはずで、細心の注意を払う必要がある」と述べた。【大野友嘉子】

毎日新聞

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