イランへの攻撃「急がない」 トランプ大統領、協議を優先 米紙報道
米紙ニューヨーク・タイムズは16日、トランプ大統領が、イスラエルによるイランへの空爆に関する提案について容認しなかったと報じた。イスラエルは5月にイランの核施設を攻撃する計画があり、米側の協力を求めていたという。
トランプ氏は17日に記者団からこれについて聞かれ、「(空爆を)却下したのではない。私は急いではいない」と述べ、イランとの協議を優先する考えを示した。
またトランプ氏は1期目の2018年に、15年にオバマ政権(当時)が欧州などと結んだ「イラン核合意」から一方的に離脱した理由について、「あまりにも短期的だった」と説明。この合意ではイランによる核開発が10~15年制限されることになっていたが、トランプ氏は今回、より長期的な合意を目指すことを示唆した。
報道によると、イランと敵対するイスラエルは当初、空爆と地上部隊の急襲を組み合わせたイランの地下核施設への攻撃を計画していたが、時間がかかり過ぎるため断念。5月上旬に1週間以上にわたり大規模な空爆を実施する計画を立てた。イスラエル側は準備に入り、米側の承認にも楽観的だったという。
だが米政権内ではイスラエルの提案への懐疑的な見方が広がった。ギャバード国家情報長官が「米国が望まないイランとの衝突を引き起こす可能性がある」と指摘。ヘグセス国防長官やバンス副大統領らも懸念を示した。バンス氏は協議が決裂すれば「イスラエルの攻撃を支援できるだろう」と述べたという。
トランプ氏は7日にワシントンでイスラエルのネタニヤフ首相と会談。イスラエルにとっては、米側がイスラエルに対しても課した「相互関税」よりも、イランへの攻撃に関する議論が重要だったという。トランプ氏はイランとの協議が続いている間は空爆に協力しない意向を伝えた。
米政権はイランの核兵器の保有を防ぐための合意に前向きだ。12日には第2次トランプ政権下で初めてイランとの高官協議を行い、双方が「建設的だった」と評価した。19日に2回目の会合が予定されている。【ワシントン松井聡】
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