ハーバード大目的の外国人は入国停止 トランプ氏が布告 圧力強める

2025/06/05 12:15 

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 トランプ米大統領は4日、ハーバード大学での留学や交流を目的とした外国人の入国停止を指示する布告に署名した。国務省はハーバード大に在籍する留学生らについても査証(ビザ)を取り消すかどうかも検討する。敵視するハーバード大への圧力を一段と強めた格好だ。

 布告では、ハーバード大が留学生の違法行為や暴力的活動に関する当局への情報提供を拒んでいると指摘。過剰な外国人学生の受け入れによって、米国人学生の入学の機会と米国の利益を損ねていると批判した。新規の停止対象のビザは学生向けの「F」「M」、交流訪問者向けの「J」で、研究者も対象となる可能性がある。

 また布告では「ハーバード大は外国の敵対勢力と広範な関係を築いている」とも主張。同時に発表したホワイトハウスの資料では、ハーバード大が中国共産党の多数の中堅・高級官僚を受け入れ、習近平国家主席の娘も2010年代初めに学部生として通っていたと記した。

 トランプ米政権は、今回の布告とは別に、国土安全保障省が管轄するハーバード大の外国人受け入れ資格を停止した。大学側は違法な決定だとして提訴し、マサチューセッツ州の連邦裁判所は執行の一時差し止めを認めている。【ニューヨーク八田浩輔】

毎日新聞

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