尹前大統領の妻を一括捜査へ 特別検察官の任命法案を可決 韓国

2025/06/05 15:17 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 韓国の国会は5日、尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の妻の金建希(キム・ゴンヒ)氏に関する各種疑惑を捜査する特別検察官を任命する法案を、進歩系の与党「共に民主党」などの賛成多数で可決した。

 尹氏は大統領在任中、同様の法案に拒否権を行使してきた。尹氏を批判してきた李在明(イ・ジェミョン)大統領は拒否権を行使しない見通しだ。大統領府関係者は5日、「拒否権を使う理由は非常に少ない」と述べた。任命されれば、特別検察官は複数の事件の捜査をまとめて指揮する。

 金氏は自動車輸入会社の株価操作事件に関与した疑いや、知人の牧師から高級ブランドバッグを受け取った請託禁止法違反の疑いがある。だが、いずれも検察が捜査した結果、容疑無しなどとして不起訴処分となった。

 金氏はその後、2024年の総選挙で当時の与党「国民の力」の候補決定に関与したとして、公職選挙法違反などの容疑もかけられ、検察が捜査を進めてきた。

 特別検察官は、こうした全ての事件の捜査を政府から独立した形で進めることになる。

 国会は、進歩系の与党・共に民主党が過半数を大きく上回る議席を有している。【ソウル福岡静哉】

毎日新聞

国際

国際一覧>