マスク氏、トランプ氏への投稿を「後悔」 関係修復に注目集まる

2025/06/12 11:07 

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 米実業家イーロン・マスク氏は11日、X(ツイッター)で、トランプ大統領に対する最近の批判的な投稿について「後悔している。やり過ぎだった」と表明した。トランプ氏も9日にあった米紙ニューヨーク・ポストのインタビューで「私は何も彼のことは責めない」と述べて態度を軟化させていた。決裂したとされる2人の関係の修復につながるか注目が集まっている。

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルなどによると、バンス副大統領とワイルズ大統領首席補佐官は6日、マスク氏に電話してトランプ氏との関係修復を提案。マスク氏は、トランプ氏の名前が少女への性的虐待の罪で起訴された米富豪ジェフリー・エプスタイン元被告(後に死亡)の捜査資料にあるなどと主張した一部の投稿を削除。9日にトランプ氏に電話したという。

 レビット報道官は11日の記者会見で、トランプ氏がマスク氏の投稿を「認識している」とのみ述べた。

 マスク氏は昨年の大統領選の巨額献金でトランプ氏と蜜月関係を築いた。政権入りを果たしたが5月末に退任した。今月初旬にXでトランプ氏肝煎りの大型減税を含む「一つの大きく美しい法案」を「ひどく醜悪だ」などと酷評。トランプ氏が5日にホワイトハウスで「イーロンに失望した」と記者団に述べると、「トランプは私がいなければ選挙で負けていた」と投稿し、公然とののしり合う事態に発展していた。

 トランプ氏の怒りが経営環境に逆風になるとの観測が広がり、マスク氏が最高経営責任者(CEO)を務めるテスラの株価は一時急落。トランプ氏は自身のソーシャルメディアで5日、マスク氏の経営する企業への補助金や政府契約の打ち切りを示唆していた。【ワシントン金寿英】

毎日新聞

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