「国際法違反」中国外相がイスラエルを批判 電話協議で

2025/06/15 17:20 

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 中国の王毅外相は14日、イランとイスラエルの外相と相次いで電話協議した。中国外務省によると、王氏はイスラエルによるイランの攻撃に「明確に反対する」と表明。双方に外交的解決を呼びかけ、緊張緩和のために「中国は建設的な役割を果たす」と述べた。

 王氏はイランのアラグチ外相との電話協議で、イスラエルの武力行使は「国際法違反」と非難し、「イランが国家の主権や人民の安全を守ることを支持する」と表明。「イランの核施設への攻撃は危険な先例をつくった。これは壊滅的結果を招く可能性がある」と指摘した。

 一方、イスラエルのサール外相との電話協議で、王氏は今回の攻撃を批判したうえで「イスラエルもイランも中東の重要な国」だと強調し、「当面の急務は衝突の激化を避け、地域がさらに大きな動揺に陥るのを防ぐことだ」と自制を求めた。

 中国とイランは近年、対米共闘の同志国として関係を深め、ロシアを加えた3カ国で軍事演習も実施。一方、イスラエルとの関係は、中国がガザ情勢でパレスチナ寄りの立場を取り、両国の間に溝が生じていた。【北京・河津啓介】

毎日新聞

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