イスラエルの攻撃「イラン中部の地下核施設も被害」 IAEA指摘

2025/06/17 22:26 

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 13日に始まったイスラエル軍によるイランの核施設などへの攻撃を巡り、国際原子力機関(IAEA)は17日、イラン中部ナタンツの地下にあるウラン濃縮施設にも攻撃の影響が出ていると明らかにした。地上にある施設は破壊されたことが確認されていたが、地下施設にも一定の被害が出たとみられる。

 IAEAは、高解像度の衛星画像を分析した結果、地下の濃縮施設のホールが損害を受けたことを示す「追加的な要素」を特定したとしている。地下施設はイランが持つ主要なウラン濃縮施設の一つで、主に濃縮度を5%まで高める作業が行われていた。

 ナタンツでは、地上にあった濃縮施設も破壊されている。また、イラン当局は施設の内部で放射能汚染があったとも明らかにしている。

 一方、ロイター通信によると、イスラエル軍関係者は17日、中部フォルドゥの地下にある核施設は現時点では攻撃していないと明らかにした。だが、今後、攻撃に踏み切る可能性は排除していない。

 フォルドゥには濃縮度60%の高濃縮ウランを製造する拠点があるが、地中深くに建設されており、米国製の地中貫通弾などの武器がなければ破壊するのは困難とみられている。【カイロ金子淳】

毎日新聞

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