栃木市議会民生常任委員会は１７日、学童保育の運営委託料の水増し請求などが発覚した学校法人「陽光学園」（佐山和章理事長）の運営や補助金の受給状況の実態調査に入ることを決めた。申請書や報告書など書類の確認、調査や関係者からの聞き取りを通じて事実関係を調べ、議会に報告する。

　同市議会では、常任委員会がその所管事務について調査する場合、調査事項や目的、方法、期間を議長に事前通知している。この日の審査で動議があり、調査実施と通知を決めた。市が全面敗訴したサッカースタジアム問題に対する市議会の対応を検証した報告書の中で、所管事務調査を「自発的、能動的調査」と位置付けており、解明に向けた積極姿勢を示した。

　同法人では２０２４年度の運営委託料約１５０万円の水増し請求が判明している他、２２、２３年度に二つの学童保育施設開設に向け計２４００万円の補助金を受けながら、それぞれ３年間と１年間で事業を終了している。【太田穣】