トランプ氏、銅製品にも50%の関税発動へ 医薬品にも高関税方針

2025/07/09 09:53 

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 トランプ米大統領は8日、輸入する銅や銅製品に50%の関税を課す考えを示した。早ければ7月末にも発動する見通し。輸入する医薬品にも、1年以上の経過措置を経て200%の高関税を課す方針を表明した。国家安全保障上のリスクを理由にした「分野別関税」の対象が拡大される方向となっている。

 トランプ氏は8日にホワイトハウスで開いた閣議で「銅への関税は50%にするつもりだ」と明言した。これに関連して、ラトニック商務長官は同日、米CNBCテレビのインタビューで銅への関税発動時期について「7月末か8月1日になりそうだ」と述べた。

 一方、トランプ氏は閣議で医薬品について「1年か1年半の時間を与えた後、200%のような高関税になるだろう」と述べた。

 トランプ政権は、海外からの安価な銅製品の流入が国家安全保障を損なう恐れがあるとして、通商拡大法232条に基づき調査を始めるよう商務省に命令していた。4月には同じ法律に基づき医薬品についても商務省が調査を始めていた。

 トランプ政権は通商拡大法232条に基づき、輸入する鉄鋼・アルミニウムに対して50%の関税を発動済み。自動車に関しても25%の関税を課し、税率の引き上げを検討中。半導体についても同じ枠組みでの関税を導入する方針を示している。【ワシントン大久保渉】

毎日新聞

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