ロシア外相、ウクライナに外国軍駐留「許容しがたい」 米欧けん制
ウクライナでの和平実現を巡り、ロシアのラブロフ外相は20日、米欧などが具体案の検討を急ぐウクライナの「安全の保証」について、「安全保障の問題をロシア抜きで解決することには同意できないし、不可能だ」と記者会見で主張した。ラブロフ氏は21日には「ウクライナに外国の軍隊が駐留することは許容しがたい」とも強調した。タス通信が伝えた。
米欧側を強くけん制し、ロシアの関与を要求した形だ。プーチン露政権の姿勢に対するトランプ米政権の認識との食い違いは明白で、今後の協議は難航必至とみられる。
米欧諸国は現在、北大西洋条約機構(NATO)の条約第5条に類似した「安全の保証」を議論している。第5条は加盟国への攻撃を全体への攻撃とみなして集団的自衛権を行使すると規定するものだ。
米国のウィットコフ中東担当特使は17日、こうした形の「安全の保証」をウクライナに提供することに対して、15日の米露首脳会談でロシア側が容認したと述べていた。
ラブロフ氏の発言は、容認を否定する内容だ。むしろ、多数の国が武力行使を相互に抑止し、違反した国には集団措置をとる「集団安全保障」の導入を想定している模様だ。国連安全保障理事会と同様にロシアが拒否権を持つことも視野に入れている可能性がある。
タス通信によると、ラブロフ氏は20日、2022年春にトルコ・イスタンブールで開かれた和平協議に言及した。この時にウクライナ側は、国連安保理常任理事国である米英仏中露の5大国などが参加する安全保障枠組みの設置を提案していたと主張し、「ロシアもこの案を支持していた」と述べた。
ラブロフ氏は21日の記者会見では、「ロシアと対立する論理でのウクライナへの安全の保証は拒否する」と述べ、欧米などが進める議論を念頭に「ウクライナの安全の保証に関する一方的な発議は展望がない」と切り捨てた。
一方、トランプ政権が調整するウクライナとロシアの首脳会談の実施については、ラブロフ氏は20日、「首脳レベルの会談実施については、あらゆる段階で綿密に準備することが不可欠だ」との主張を繰り返し、改めて慎重な姿勢を示した。【モスクワ山衛守剛】
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