日印、経済安保枠組み新設へ 半導体などの分野で協力 8月末に合意

2025/08/25 17:19 

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 日印両政府は両国間の経済安全保障協力を調整する枠組みを新設する方針を固めた。重要鉱物や半導体、人工知能(AI)などの分野で安定供給に向けて連携する。温室効果ガスの「2国間クレジット制度(JCM)」も導入する。インドは中国、米国に次いで二酸化炭素排出量が多く、日本は技術協力の見返りに温室効果ガス削減量をインドと分け合う。

 石破茂首相が今月末に来日するインドのモディ首相と会談し、合意する。日本はIT技術者らを念頭にインド人5万人の受け入れを表明。両国の経済協力を拡大し、日本からインドへの投資拡大も掲げる。

 経済安保の新たな枠組みは、中国によるレアアース(希土類)の輸出規制も念頭に、重要物資の供給網強じん化を目指す狙いがある。両国が2008年に署名した安全保障協力に関する共同宣言を17年ぶりに改定し、物品役務相互提供協定(ACSA)や日印外務・防衛閣僚会合などを活用した安保・経済安保分野での連携強化、防衛装備品の共同開発を盛り込む。【田所柳子】

毎日新聞

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