イスラム諸国が緊急首脳会合 イスラエルのドーハ空爆を強く非難

2025/09/16 10:04 

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 イスラエルによるカタールの首都ドーハへの空爆を受け、アラブ連盟(21カ国・1機構)とイスラム協力機構(56カ国とパレスチナ)は15日、ドーハで緊急首脳会合を開いた。共同声明で、イスラエルが「地域の平和と共存の可能性を損なっている」と強く非難。パレスチナ自治区ガザ地区での即時停戦やイスラエルに対する制裁を呼びかけた。

 イスラエルは9日、パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスの幹部を標的にドーハの住宅を空爆し、ハマスのメンバー5人とカタールの警察官1人が死亡した。イスラエルは国際的な非難を受けたが、ネタニヤフ首相は今後も国外でハマスを攻撃する構えを見せている。

 共同声明では、イスラエルの空爆は「露骨な侵略行為」であり「危険なエスカレーション」だと指摘。イスラエルに対する制裁や武器の禁輸、外交・経済関係の見直しなどを通じて圧力をかけるよう求めた。ただ、この条項に法的拘束力はなく、実際に具体的な措置に出るかは加盟国などに委ねられているという。

 2023年10月にガザの戦闘が始まって以来、アラブ諸国などはたびたび非難声明を出してきたが、戦闘を続けるイスラエルに対して実効性のある手立ては打ち出せていない。【カイロ金子淳】

毎日新聞

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