トランプ氏、ガザ和平案でハマスに「3~4日以内」の回答要求

2025/10/01 06:39 

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 トランプ米大統領は9月30日、パレスチナ自治区ガザ地区の戦闘終結に向けた計画について、イスラム組織ハマスの回答期限は「3~4日以内だ」と述べ、受け入れを強く迫った。イスラエルのネタニヤフ首相は計画への「支持」を表明しており、ハマスの対応が焦点となっている。

 トランプ氏は、アラブ・イスラム諸国も同意しているとして「ハマスがやるかやらないかだ」と指摘し、「交渉の余地はほとんどない」と語った。さらに、ハマスが拒否した場合は「やらなければいけないことをイスラエルにやらせる」と述べ、軍事的制圧を支持する姿勢を強調した。

 イスラエルメディアによると、ハマスに対しては仲介国のカタールとエジプトのほか、トルコも加わり、米国の計画を受け入れるよう説得しているという。ハマスは「誠意を持って」検討するとしている。

 ただ、計画ではイスラエル軍の完全撤退の条件が曖昧で、「テロの脅威から確実に守られる」まで境界付近にとどまれるとされ、実質的に無期限の駐留を継続できる可能性がある。米ニュースサイト「アクシオス」によると、ネタニヤフ氏が直前になって盛り込むよう要求したという。

 アラブ諸国はこうした修正に反発しており、カタールのムハンマド首相兼外相は「議論が必要な点がいくつかある」と述べた。軍の完全撤退はハマスが重視する条件でもあり、交渉が長引く可能性がある。

 イスラエル軍は30日もガザ地区への攻撃を続けた。ガザ保健当局によると、2023年10月の戦闘開始以降のガザ側の死者は、6万6097人。飢餓による死者は453人になった。【エルサレム松岡大地】

毎日新聞

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