「中台関係と台湾政治の安定を」 台湾の日系企業団体が要望書提出

2025/10/01 22:58 

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 台湾に進出した日系企業約500社で作る「台北市日本工商会」は1日、中台関係や台湾政治の安定を求める年次要望書を台湾当局に提出した。台湾海峡での緊張が「企業の積極的な投資判断に影響を与えている」としている。

 台北市であった会合で、工商会の相馬伸一郎理事長(台湾丸紅董事長兼総経理)が、台湾の経済成長戦略を担当する国家発展委員会の葉俊顕主任委員(閣僚に相当)に要望書を手渡した。

 要望書では、中国軍による台湾周辺での軍事演習などに触れ、中台関係が企業にとって大きなリスクととらえられていると指摘。台湾政治の不安定な状況も中台関係でのリスクを高めかねないとして、安心して投資できる環境作りを求めた。

 台湾の立法院(国会に相当)では少数与党の状態が続き、野党議員の罷免を求める大規模リコール投票が行われるなど与野党が衝突。工商会によると、対立の余波で日系企業の事業に対する行政機関の許認可が遅れるケースも出ている。【台北・林哲平】

毎日新聞

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