ハマスとイスラエル、6日にエジプトで協議へ 武装解除など焦点

2025/10/05 07:52 

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 エジプト政府は4日、パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスとイスラエルによる停戦交渉を6日に自国で開催すると発表した。人質解放などの詳細について協議するという。ハマスとイスラエルはいずれも米国の和平案を支持しており、条件が折り合えば、戦闘終結に向けて前進することになる。

 イスラエルのネタニヤフ首相は4日、デルメル戦略問題相率いる交渉団をエジプトに派遣すると明らかにし、「近日中に人質全員の帰還を発表できると期待している」と語った。また、人質解放後の「第2段階」でハマスの武装解除やガザの「非軍事化」を行うとも強調した。

 ハマスは3日の声明で和平案の受け入れを表明し、戦闘終結と引き換えに人質全員を解放することに同意している。ただ、武装解除や暫定統治のあり方などを巡って難色を示しており、イスラエル側との間には隔たりが残る。今後の交渉でも、こうした点が問題になるとみられ、早期妥結は見通せない。トランプ米大統領は4日、自身のソーシャルメディアで「ハマスは急がなければならない。さもないとすべての賭けは無効になる」と警告した。

 米国の和平案では、合意から72時間以内にハマスが人質全員を引き渡し、その後、イスラエルが収監しているパレスチナ人を釈放する。イスラエル軍は段階的に撤退を進め、ハマスの軍事インフラは破壊される。

 ガザではイスラエル軍が部隊の前進を停止し、積極的な攻撃を控えていると報じられている。だが、中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」によると、4日も住宅への攻撃などがあり、少なくとも55人が死亡した。【カイロ金子淳、エルサレム松岡大地】

毎日新聞

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