中国・ヒマラヤ山脈での花火ショーが波紋 SNSで批判噴出
中国出身の美術家とカナダのアウトドア用品大手「アークテリクス」が中国西部・チベット自治区のヒマラヤ山脈で行った花火ショーが波紋を呼んでいる。風光明媚(めいび)な高原だったため、交流サイト(SNS)で「環境破壊だ」との批判が噴出。両者は謝罪に追い込まれた。
地元自治体の調査チームの発表などによると、ショーは現代美術家の蔡国強氏のスタジオが実施。アーク社をスポンサーに迎え、同自治区シガツェ市ギャンツェ県にあるヒマラヤ山脈の標高約5000メートル地点一帯で9月19日に行った。「昇龍」とのテーマでカラフルな花火1050発を発射し、山腹に龍の姿を表現した。
ところが、ショーの様子がインターネットなどを通じて広まると、SNSで「環境への配慮を欠いている」などと批判が相次いだ。ヒマラヤの草原や水源、生態系に悪影響があるのではとの懸念が高まり、シガツェ市が同月21日、調査に乗り出したと明らかにした。
調査チームは、周辺の大気や水に大きな被害はなかったが、30ヘクタールの草原が花火の影響を受けたと指摘。花火の粉末などの清掃も怠ったとして、蔡氏のスタジオの違法性を主張し「生態環境に対する損害賠償や修復の責任を追及する」と表明した。アーク社についても同様の責任を負うと結論づけた。
また、ショーが地元自治体の承認を得ずに行われており、監督が不十分だったとして、ギャンツェ県やシガツェ市の幹部らが解任されたことも明らかにした。
中国紙「環球時報」によると、調査チームの発表に先立ち、蔡氏は「我々が考慮すべきことの中に、多くの見落としがあったことを認め、深く謝罪する」とSNSに投稿。アーク社もSNS上に声明を発表し、ショーについて「我々の価値観にそぐわないものだった」と謝罪した。
アークテリクスは高機能のアウトドア製品を取り扱うカナダ・バンクーバー発祥のアウトドアブランドで、現在は中国企業の傘下にある。蔡氏は米国を拠点に活動する世界的な芸術家で、数多くの賞を受賞している。火薬を使った作品で知られ、日本国内の美術館にも展示作品がある。【北京・畠山哲郎】
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