北朝鮮が巡航ミサイル発射実験 トランプ氏意欲の会談には反応なし

2025/10/29 07:39 

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 北朝鮮国営の朝鮮中央通信は29日、黄海上で戦略巡航ミサイルの発射実験を28日に実施したと伝えた。朝鮮労働党中央軍事委員会の朴正天(パク・ジョンチョン)副委員長は「核戦闘態勢を絶えず整えることは、我々の責任ある使命であり本分だ」と強調した。同通信は、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記の発射実験への参加は伝えていない。

 米国のトランプ大統領はアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて29日に訪韓するのを前に、金氏との会談に意欲を見せる発言を続けている。

 韓国の聯合ニュースは「(北朝鮮はトランプ氏に対し)何の反応も見せておらず、巡航ミサイルを試験発射した後の態度が注目される」と伝えた。聯合によると、ミサイル発射は海外向けの朝鮮中央通信では報じられたが、党機関紙「労働新聞」やラジオなど国内向けのメディアでは報じられていない。

 朝鮮中央通信によると、発射されたのは、水上の艦上から地上の目標に向け発射する巡航ミサイル。黄海の上空に設定された軌道に沿って約2時間10分飛行し、標的に命中したという。朴氏は「我が国の核武力を実用化する上で重要な成果が成し遂げられている」と述べた。【ソウル福岡静哉】

毎日新聞

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