ブラジルでCOP30開幕 「責任果たせ」地元知事はトランプ氏批判

2025/11/11 00:38 

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 地球温暖化対策を話し合う国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)が10日、ブラジル北部のアマゾン河口の都市ベレンで開幕した。議長には、駐日ブラジル大使を務めたこともある同国外務省のアンドレ・コヘーア・ド・ラーゴ気候・エネルギー・環境副担当相が選出された。

 一方、地元パラ州のヘルダー・バルバーリョ知事は開幕を前に会場内で記者団の取材に応じ、温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」からの離脱を表明し、COP30にも交渉団を派遣しないトランプ米大統領の姿勢を批判した。

 バルバーリョ知事はトランプ氏について、「ここで環境について議論したり、自国の温室効果ガス排出量に見合った多額の資金を提供したりする代わりに、温室効果ガスを排出するための高速道路を建設している」と指摘。トランプ政権が雇用創出などのため米国内で老朽化した高速道路や橋などの整備に注力すると表明していることを念頭に置いた発言とみられる。

 知事は「公職に就く指導者たちはデジタルインフルエンサーとしての役割から脱却し、公職者およびグローバルリーダーとしての責任を効果的に果たすべきだ」と語り、COP30に参加せず交流サイト(SNS)での発信を繰り返すトランプ氏を皮肉った。【ベレン大野友嘉子】

毎日新聞

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