英仏独や豪、中国の台湾演習に懸念表明 「一方的な現状変更に反対」

2025/12/31 16:06 

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 中国軍による台湾周辺での大規模軍事演習を巡り、欧州主要国やオーストラリアの各政府が「一方的な現状変更に反対する」などと懸念する声明を相次いで発表した。

 英国外務省の報道官は30日の声明で、今回の演習が「台湾海峡の緊張を高め、事態を悪化させるリスクを増大させている」と批判。「台湾問題は武力や威圧ではなく、平和的に解決すべきだ」と主張した。

 ロイター通信によると、フランス外務省も「武力や威圧による一方的な現状変更に反対する」との声明を公表。ドイツ外務省は声明で「台湾海峡の安定は、国際的な安全保障と繁栄に極めて重要だ」と主張し、自制を求めた。

 欧州連合(EU)の報道官は「中国の演習は国際的な平和と安定を危険にさらしている」と非難し、対話による解決を呼びかけた。

 また、オーストラリア外務省は31日、中国政府に対し、今回の演習に関する懸念を伝えたことを明らかにした。同省は声明で「中国軍の演習は地域の緊張を高める恐れがある。オーストラリアは不測の事態を招くあらゆる行動に強く反対する」と強調した。【北京・河津啓介】

毎日新聞

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