米とNATO、北極圏に司令部設置 グリーンランド巡る合意受け米報道

2026/01/23 11:19 

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 米ブルームバーグ通信は22日、米国と北大西洋条約機構(NATO)が構築することで一致した「北極圏全体に関する将来の合意にむけた枠組み」にNATO司令部の設置や米軍のミサイル配備が含まれていると報じた。欧州当局者の話としている。

 デンマーク自治領グリーンランドの領有を求めていたトランプ米大統領は21日、スイス東部ダボスでNATOのルッテ事務総長と会談し、枠組みの構築で合意。報道によると、天然資源採掘からの中国排除などの内容も含まれているという。

 トランプ氏は22日、米FOXビジネスのインタビューで合意内容の詳細は協議中だとした上で「実質的にグリーンランドへの全面的なアクセスが得られる」と説明した。

 ルッテ氏は22日に配信されたブルームバーグのインタビューで、トランプ氏との会談ではデンマークの主権に「全く踏み込まなかった」と主張。「北極の防衛について我々はもっとエネルギーと時間を費やすべきだ」と述べ、米国と協力を進める考えを強調した。

 一方、ブルームバーグによると、デンマークのフレデリクセン首相は地元メディアに対し、ルッテ氏にはデンマークを代表して協議を進める権限はないと指摘し、「国際法と主権を尊重する道を見つける必要がある」と訴えたという。

 グリーンランドは、大部分が北極圏に位置する安全保障上の要衝であり、地球温暖化の影響に伴う航路の拡大で中国やロシアの影響力が増しているとの指摘がある。トランプ氏は「国家安全保障」を理由にグリーンランドの領有の必要性を主張し、反対する欧州8カ国に追加関税の発動を表明するなどして圧力を高めていた。【ワシントン金寿英】

毎日新聞

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