「ICEは出て行け」 五輪警備支援にイタリアで反発 抗議デモも

2026/02/07 07:12 

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 ミラノ・コルティナ冬季オリンピックの警備を米移民・税関捜査局(ICE)が支援していることに、イタリア国内で反発が起きている。米当局は、移民摘発やパトロールではなく情報提供などが任務だと説明するが、米国内で市民2人を射殺したICEに対する忌避感が強いためだ。開会式があった6日にはミラノで抗議デモも起きた。

 米国で不法移民の摘発に従事するICEを巡っては、中西部ミネアポリスで1月、強硬な取り締まりに抗議する男女2人を捜査官が射殺し、国内外で批判が高まっている。

 ただ、ICEを管轄する米国土安全保障省などによると、ICEが外国で移民を取り締まることはなく、今回の五輪では下部組織の職員が国際犯罪組織の脅威に関する情報を収集し、イタリア当局に助言する役割を担うという。米国からはバンス副大統領やルビオ国務長官らが開会式出席のために現地入りしている。

 だが、ICE派遣の方針が報じられた1月下旬以降、イタリアではICEに対する悪印象から、ミラノ市長らを含め拒否反応が出た。

 ロイター通信によると、6日のミラノのデモには数百人が参加。「ICEは出ていけ」と書かれたプラカードなどを掲げ、声を上げた。バンス氏やルビオ氏の帰国も求めた。同様のデモは1月31日にもミラノで実施された。

 イタリア政府は、ピアンテドージ内相が議会で「ICEは我が国で警察活動を実施できない。分析業務とイタリア当局との情報交換にのみ従事する」と強調するなど、米側と共に火消しを図っている。

 一方、米メディアによると、米国の氷上競技の選手や家族らが集うためにミラノのホテルに設けられたスペースの名称が、当初予定していた「アイスハウス」から「ウインターハウス」に変更された。ICEへの反発を考慮したとみられる。【ミラノ福永方人】

毎日新聞

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