メルツ首相、台湾問題の平和的解決求める 中独首脳会談
中国・北京で中国の習近平国家主席と会談したメルツ独首相は25日、習氏との共同記者会見で「両国の戦略的なパートナー関係を深めたい。(習氏と)個人的にもいい関係を築けそうだ」と語り、会談が両国の関係強化につながったと強調した。一方で台湾問題については、習氏に対して「統一に向けた取り組みは平和的な方法によってのみ行われるべきだ」と指摘し、武力を行使しないよう求めたという。
独政府の発表によると、両国は新型コロナウイルスの感染拡大以降、中断していた政府間協議を再開することで合意した。両国は共同声明も発表。「経済協力が両国関係の重要な要素」であるとして、公正な競争や、双方に開かれた市場が重要だと表明した。
メルツ氏の訪中は、「トランプ関税」の影響で対米輸出が縮小したことなどを受け、中国との経済関係を強化することが最大の目的となった。
メルツ氏は25日、単独でも記者会見し「具体的なテーマを話し合うためにも、こうした訪問には価値がある」と語った。中国側から、欧州航空機大手エアバス(本社・フランス)に航空機約120機を発注するとの約束を取り付けたという。
ウクライナ情勢については、「ロシアのウクライナ侵攻を終わらせるため影響力を行使してほしいと求めた」と明かした。中国外務省によると、習氏はこれに対し「解決の鍵は一貫した対話と交渉にある」と指摘したという。ロシアとウクライナの和平に向けた具体的な確約は得られなかったとみられる。
一方、独誌シュピーゲルは、メルツ氏が台湾や中国国内の人権問題について「指導しているような印象を与えないように努めた」と指摘した。メルツ氏は中国が覇権主義的な傾向を強めているとの批判は抑え、関係構築を優先させたとみられる。【ベルリン五十嵐朋子】
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