トランプ氏、原油価格引き下げへ「一部の国への制裁解除」

2026/03/10 11:18 

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 トランプ米大統領は9日、南部フロリダ州で記者会見し、対イラン軍事作戦について「間もなく終了する」と述べた。また、急騰する原油価格の引き下げに向け、暫定的に「一部の国に対する制裁を解除する」意向も示した。ロイター通信によると、ロシアに対する制裁の緩和のほか、戦略石油備蓄の協調放出も検討しているという。

 トランプ氏はこれまで長期戦も辞さない構えを示してきたが、原油価格の高騰は続いており、ニューヨーク原油先物市場の指標となる米国産標準油種(WTI)は米東部時間8日夜、一時1バレル=119ドル台まで上昇。世界的な景気後退への懸念が広がる中、早期の作戦終了に言及し、事態の沈静化を図った形だ。ただ、具体的な時期には触れなかった。

 トランプ氏は会見に先立ち、米メディアのインタビューでも作戦終了が近いと語った。これを受け、WTIは大幅に下落し、一時1バレル=81ドル台を付けた。

 トランプ氏は会見で、事実上の封鎖が続く原油輸送の要衝であるホルムズ海峡について、安全確保に努める考えを表明。船舶の通過を妨害するイランに対し、「世界の原油供給を遮断する行動に出れば、はるかに厳しい報復を受けることになる」と警告した。

 また、イランが死亡した最高指導者ハメネイ師の後継者として、次男のモジタバ・ハメネイ師を選出したことについては「失望した」と批判した。モジタバ師は反米強硬路線を継続するとの見方が出ており、トランプ氏は同じ問題が繰り返されるとの認識を示した。ただ、モジタバ師を攻撃の標的にしているかと聞かれると、「不適切だ」として回答を避けた。

 イランの今後の指導部については、米軍の作戦でマドゥロ大統領を拘束した後、協調姿勢に転じたベネズエラの事例を挙げながら、「(現体制の)内部」の人物が好ましいとの見方を改めて示した。【ワシントン浅川大樹、松井聡】

毎日新聞

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