イスラエル、レバノンを攻撃 イランは報復でホルムズ海峡封鎖か

2026/04/09 11:08 

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 米国とイランが2週間の停戦合意を結ぶ中、イスラエル軍は8日、イランから支援を受けるレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの軍事拠点など100カ所以上を標的に「過去最大規模」の攻撃を行ったと発表した。米国とイスラエルは、レバノンは停戦合意の対象外と主張しているが、イランは「停戦合意違反」と反発している。

 イラン国営メディアは、イスラエル軍のレバノン攻撃の報復として、原油輸送の要衝、ホルムズ海峡を封鎖したと報道。米ホワイトハウスのレビット報道官は8日の記者会見で、戦闘終結に向けた米国とイランの協議について、パキスタンの首都イスラマバードで現地時間11日午前に開催されると明らかにした。海峡の開放は米イランの2週間の停戦の条件となっており、両国の停戦に影響する可能性がある。

 停戦を仲介するパキスタンのシャリフ首相は8日、レバノンも含めて停戦になると発表。一方、トランプ米大統領は、レバノンは停戦合意の対象外だと述べるなど見解の違いが浮き彫りになっている。

 イランの精鋭軍事組織・革命防衛隊は「レバノンへの攻撃をやめなければ、後悔するような報復を与える」と強調。中東メディアによると、イスラエル軍の攻撃により、8日だけで254人が死亡し、1100人以上が負傷した。

 一方、イランも停戦合意後に湾岸諸国への攻撃を行った。クウェートでは石油関連施設の他、発電所、海水の淡水化施設がイランの無人機(ドローン)攻撃を受けた。サウジアラビアの石油パイプラインにもイランからの攻撃があり、戦闘は完全に停止していない。

 ヘグセス米国防長官は8日、国防総省で記者会見し、「イランが停戦を順守し、交渉のテーブルに着くことを確認するために私たちはどこにも行かない」と語り、中東に展開する米軍の戦力を当面維持する考えを示した。

 会見に同席したケイン米統合参謀本部議長は「命令があればただちに戦闘作戦を再開する準備がある」と強調。「そうならないことを願う」と述べ、イランをけん制した。

 パキスタンのシャリフ氏はX(ツイッター)で「紛争地全体で報告されている違反行為は和平プロセスの精神を損なうものだ」と指摘。「すべての当事者に2週間の停戦を順守し、自制するように要請する」と訴えた。【エルサレム松岡大地、カイロ古川幸奈、ワシントン金寿英、松井聡】

毎日新聞

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