国光副外相「核保有国に軍縮促す」NPT会議で演説 和歌も引用

2026/04/28 11:14 

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 核拡散防止条約(NPT)再検討会議は初日の27日、米ニューヨークの国連本部で国連のグテレス事務総長や各国閣僚らによる演説が行われた。グテレス氏は演説で、世界が核の恐ろしさを忘れた「集団健忘症」に陥っていると指摘。核弾頭数が増加し、核実験再開の議論が出ている今、NPTに「再び生命を吹き込む必要がある」と訴えた。

 日本の国光文乃副外相も登壇。唯一の戦争被爆国としてNPT体制の維持・強化に取り組み、核保有国に軍縮を促すことを誓った。

 国光氏は冒頭、高市早苗首相のメッセージを代読。「核兵器の惨禍を二度と繰り返してはならない」という被爆者の願いを原点とし、NPTという国際協調の枠組みをより強固な形で次世代に引き継ぐ、と述べた。

 国光氏は、母校の広島県立広島観音高校で、原爆によって生徒344人が亡くなったことに言及。当時の校長が詠んだ和歌を引用し、「核兵器による死と苦しみを一人たりとも許してはならない」と語った。また進学した長崎大医学部では、被爆しながら救護に尽力した医師の故・永井隆氏が在籍したと紹介した。

 NPT会議では核の透明性に関する議論を深めるほか、核軍縮や軍備管理を巡り、核保有国間の取り組みを進めることを強く促すと述べた。

 欧州諸国からは、核戦力を増強するロシアや中国、北朝鮮に非難が集まった。

 フランスは、ロシアが核を自衛以外に使っていると非難し、「劇的に姿勢を転換するときだ」と主張。中国に対しては核の透明性を追求し、核のリスクを低減する姿勢が欠如していると批判した。一方、自国の核弾頭数増加計画については、自衛目的だと釈明した。

 ノルウェーは、北朝鮮が核兵器や弾道ミサイルを発展させていることについて、国連安全保障理事会の決議違反だと非難した。【ニューヨーク三木幸治】

毎日新聞

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