英元王子の特使就任、女王が熱望 エプスタイン氏への漏えい疑惑

2026/05/22 08:04 

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 英政府は21日、公務上の不正行為の容疑で逮捕されたアンドルー元王子が2001年に貿易特使に就任した経緯に関する文書を公開した。アンドルー氏は特使時代、少女らへの性的虐待罪などで起訴され死亡した米富豪エプスタイン氏に機密情報を漏らした容疑で逮捕されたとみられている。文書から、母親の故エリザベス女王が特使就任を強く望んでいたことが判明した。

 アンドルー氏は10~11年、アフガニスタン復興における投資機会やアジア公式訪問に関する機密情報を、親しかったエプスタイン氏に送った疑いを持たれている。米司法省が今年1月末に公開した資料でその疑惑が明らかになり、2月に英警察に一時逮捕された。捜査は続いている。

 今回公開された文書のうち00年2月のメモには、政府側と女王の私設秘書との協議を踏まえ、「女王は(アンドルー氏が)国益の推進において重要な役割を担うことを強く望んでいる」と記されている。当時、女王のいとこのケント公が貿易促進に関わる公務に就いており、女王は同様の役割をアンドルー氏が引き継ぐことを希望していたという。

 一方で、特使就任直後の英紙のインタビュー用に作成された回答集では、アンドルー氏の「直接的なビジネス経験の不足」に言及していた。

 ビジネス貿易省は21日、アンドルー氏の特使就任にあたって正式な適格性調査が実施された形跡はないと明らかにした。

 英国では、マンデルソン前駐米大使もビジネス相だった09~10年にエプスタイン氏に機密情報を漏えいした疑いが浮上しており、今年2月に英警察に一時逮捕され、捜査が継続している。【ロンドン福永方人】

毎日新聞

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