中国がNYT記者を国外退去 イベントで台湾総統の映像放送

2026/06/01 18:37 

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 米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は5月29日、今年2月に中国特派員が中国当局から国外退去処分を受けたと発表した。同紙のイベントで台湾の頼清徳総統のインタビュー映像が放送されたためと説明があったという。米国は中国国営新華社通信の米特派員に対するビザを取り消した。

 NYTによると、退去させられた記者は香港駐在を経て2022年に北京に赴任した。中国での監視の実態や不評を受けた新型コロナウイルス対策を報道し、中国当局から不満が伝えられていたと説明した。

 25年12月にニューヨークで開かれたイベントでは、NYTのインタビューに応じた頼氏が中国による侵攻の可能性や米台関係について答える映像が流された。今回の記者はイベントに参加していないという。

 同紙のカーン編集主幹は退去処分は誤りだと批判。中国本土に駐在する同紙特派員は1人だけになったとして、中国当局が報道を許可した米メディアの記者の数は非常に低い水準に落ち込んでいると指摘した。

 20年には新型コロナに関するコラムを掲載した米ウォール・ストリート・ジャーナルの中国特派員3人が国外退去処分となった。

 中国外務省の林剣副報道局長は1日の記者会見で「『台湾独立』の誤った主張をまき散らす台湾当局にプラットフォームを提供している」とNYTを批判。中国は多くの米記者にビザ取得の便宜を図っているのに、中国の記者は米国ビザを得るのが難しいと主張した。

 台湾総統府は31日の報道官声明で、頼氏が取材に応じて台湾の立場を世界に説明するのはごく普通のことだと指摘し、「中国は理由をこじつけて、乱暴な手段でメディアを脅かし、報道の自由を妨げている」と述べた。【台北・林哲平】

毎日新聞

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